先週の土曜は、一緒に帰省。お酒はもう飲みすぎません。
先々週は、一緒に勉強。兄様のおかげで捗りました。
先々々週は、一緒にお出かけ。デートと言っても過言ではありません。
編入してから、顔を合わせない休日は、一日くらいしかなかったんじゃないかしら。
そして、今週の土曜。
「だめですか?」
「だめですよ!」
兄様が目の前でぷんぷんしていらっしゃる。可愛い。今日はわたしからお誘いして、マンスリーマンションの方に来て頂いた。どうせ暇ですからと早い時間に来てくださって、遅めの朝食とも早めの昼食ともつかないごはんを二人で食べて、お茶を飲んで、一息。おねがいごとを打ち明けたらこの有様です。
「けち」
「けちで結構」
もう三週間の付き合いになるこの部屋とも、あと少しでお別れでした。もちろん名残惜しさより、早く兄様と一緒に暮らしたい気持ちの方が万倍も勝る。けれど仮の宿とは言え、愛着がわかないこともない。
「だから泊まって行ってください!」
「年頃の若い女子が男を連れ込むもんじゃありません!!」
兄様がばしんばしんテーブルを叩く。こういうところ、ちょっとおじいちゃんみたいだなあといつも思う。可愛い。年頃の若い女子て。いや女子ですけれども。
「……明日のニチアサ、一緒にリアタイ出来ますよ?」
「うっ」
今の兄様の家にはテレビがない。どうせ買うなら大画面がいいですよねと、この一年――つまり一人暮らしをしている間、ノートパソコンと携帯だけで凌いでくださった。最近は放送直後にネット配信しているアニメも多いけれど、全部ではない。実家で粛々と録画し続けたレコーダーには、膨大な量が詰まっている。
「そしてこれが実家から先に送って貰ったレコーダーです!」
「はい?」
「兄様の着替えも送って頂きました!!」
「」
言葉を失う兄様も可愛い。もう一押し。
「一緒にコスプレして朝まで録画消化しましょう!!!」
「します!!!!!!! ハッ」
勝ったッッッ、第三部完!
「……いつもはあんまり着たがらないお前から“わたしの家で宅コスしましょう♡”って言うのはそういうことだったんですね……」
「うふふ、恐れ入りますすみません」
「恐ろしい子ですよ全くもう仕方ないですねぇほんとうに今回だけですからね……」
流れるように喋りながら流れるようにスーツケースから衣装が次々に出されていく。玄関扉を開けて大荷物の兄様を見た瞬間に察したことではあるけれど、着せ替え人形にされるのは覚悟の上。
だってベッドはちょっと大きめのセミダブル、ですもの!
Oct.26|Oct.28
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