第十五話 ハナちゃんの従魔登録

 朝食後には流石に落ち着いたので、改めてハナちゃんの格好を見てみる。
 袖は捲ってベルトで裾を調節して、足元はタイツにブーツ。
 見事にワンピース風に着こなしてる。
 俺のシャツなのに着こなし次第でこんなに変わるとは。女の子恐るべし。
 でもやっぱり男物ってのはわかるし、俺のだから色も地味だしなぁ。折角だから可愛い服を着てもらいたい。これは俺の願望じゃなくて、あくまでハナちゃんのためにだ。ホントに。
 ハナちゃんには今までの分たくさん楽しい思いをしてほしいし、お洒落もその一環だろうからね。
 早速お店にでも……と思ってたらハナちゃんがドロップ品整理の手伝いを申し出てくれた。
 なんでも色々揃えてくれたお礼がしたいんだって。ありがてぇ。
『今日中に終わらせちゃいましょう!』
 た、頼もしい。ハナちゃんも鑑定持ちだからね。正直助かる、何しろ量が量だしマジで一日かかりそうだ。
 しかし、この子自分のこと後回しにしがちじゃないか? ……気をつけよ。
 というわけで今日の予定は作業になった。
 あ、でもこれは先に伝えとかないと。
 ハナちゃんの従魔登録について。
 昨日は話す前にハナちゃんが酔い潰れちまったからな。
「ハナちゃん、ハナちゃんの従魔登録なんだけどさ、俺はしない方がいいんじゃないかって思ってる。練習すれば話せるようになるってフェルも言ってたし、そうすればハナちゃんは普通に人間として生活していけるんじゃないか?」
『それは……そう、かもしれません。でも、バレちゃったら向田さんが大変じゃないですか? あの、罰則とかあったら……』
 ギルドでの従魔登録って個体の管理とか、何か問題があった時に誰の責任になるかとか、そういうのを明確にしたいからだよな。
 その点、ハナちゃんは全く問題ないし。
「まずバレないと思うよ。鑑定スキルって俺たちみたいな召喚された人間しか持ってないって言うし。ハナちゃん、どこからどう見ても人間にしか見えないしね。それに従魔登録ってなると、逆にアルラウネってことがバレるっていうか……」
『あ、そうですよね。人にしか見えないアルラウネってなったら、変に目立っちゃいそうですし……わかりました』
 よしよし、ハナちゃんもイイ感じに納得してくれたぞ。
 正直、アルラウネってだけでハナちゃんがそういう目で見られるのはちょっと、いやかなり嫌だ。俺とあんなことやそんなことをしてるんだろうっていう好奇の目線だけでも、十分セクハラだしな。
 それを言ったらハナちゃんの職業も十分セクハラなんだけどさ。うう。
 ダンジョンクリア後ってことで皆のステータスを確認がてら、ハナちゃんのステータスもこっそり再確認すると……。


 【 名 前 】 ハナちゃん
 【 年 齢 】 1日
 【 種 族 】 一応アルラウネ(元人間)
 【 職 業 】 ダッチワイフ 異世界からの転生者
 【 レベル 】 1
 【 体 力 】 300
 【 魔 力 】 300
 【 攻撃力 】 234
 【 防御力 】 240
 【 俊敏性 】 198
 【 スキル 】 鑑定 アイテムボックス 触手
 【固有スキル】 ステルス 擬態


 やっぱり職業、何回見てもダッチワ〇フなんだよな……。
 はぁ~、本当ごめんハナちゃん。
 ……あれ? よく見たらハナちゃんのステータス、既に俺とほとんど一緒だわ。俺、やっとレベル20になったところなのに……転生者だからか? 俺がレベル1の時の3倍はあるぞ。
 やっぱり俺が一番弱いってことか。……戦闘はみんなに任せた方が無難だけど、ちょ、ちょっとだけなら頑張ってみるかな、うん。
 そんなこんなで多少打ちのめされつつ、黙々と部屋でドロップ品の整理だ。

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